Japanische Klassiker mit Furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme
ともかく未亡人の言葉どおりとすれば、その御身分のあるお客様方の御接待をしている間に頸にかけている一億クローネの頸飾りは衆人環視の前で、三文の値打ちもない硝子玉に変ってしまったということになるが、そんな摩訶不思議なことのあるべきはずもないから、ここで嬢の質問の形が変ってくる。
「偽物を御覧になりまして、……表面から眺めただけではわかりませんが、ごく些細な点で……たとえば裏の留金の締まり工合とか、硝子の嵌め工合とか、よほどよく宝物を知っていなければ、これだけの偽物は作れないと、お感じになりましたでしょうか?」
「オホホホホホ」と未亡人が笑い出したと言いたいが、この驕慢な夫人は、男でも顔負けするくらいの、体格雄偉な大女であったから、その笑い声もオホアハと、男女混声に響いてくる。
「オホアハハハこの偽物はそれほど入念には、拵えてありませんよアイネス嬢! お客様方がいらっしゃる時でしたから、わたしも取り上せていましたが、ふだんならば、スグに見分けがつきますね。ほんの、一時間に合わせのものですよ」
探偵のくせに、そんなことばかり穿くって何になる。犯人の目星はちゃんと、ついてるじゃないか! と言わんばかりの苛立たしさを、露骨に頬に現している。