Japanische Klassiker mit Furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme
メルタ、エリーザベット、マリーヤの小間使たち、そのほかにも何の話かは知らぬが、大奥様が若様とお二人で、お話なさっていらっしゃるところを見たと言ってる召使が、三人ばかりもいる。殊にその一人の、エーディトという女中は、若様が大奥様のお頸に両手を廻して接吻していらっしゃるところを見たと、ハッキリ証言している。これは事件の大きな決め手ともなるべきことであった。
時間はちょうど食堂が開かれようという間際、奏楽も始まって一番に混雑している頃であったというから、もちろんすでに夫人が夜会服に着換えて、問題の海蛇を帯びていた時ということになる。そのほかには誰かが未亡人に接近していたという事実もないのであったから、もちろん嬢はこの事実を、重く視た。
「奥様! 奥様はヨアンネス様と、お話をしていらっしゃいましたと伺いましたが、その時の模様を、お話し下さいませんでしょうか?」
「アイネス嬢、相手はヨアンネスですよ、子供のヨアンネスと話していたことが、あなたに何の参考になります?」
「でも、一応、お伺いしませんと! ……」
「バカバカしいじゃありませんか、親が子供と話していたことなんぞ……」