Japanische Klassiker mit Furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme
「麻酔? 行きがけの駄賃に、麻酔? 何のことなんですの? 何だかあなたの仰有ること、サッパリ飲み込めませんけれど」
と怪訝そうにほほ笑みながら、ほほ笑んだ手がソロリソロリと、外套のポケットの中へはいってゆく。
「次の駅で、……フレンスブルグでお降りになる前に、麻酔を下さろうなんて、随分奥様もお人が悪いじゃございませんの?」
「…………」
口許に笑いを忘れたまま、夫人の眼を炎が走った。
「それならば……それならば……」
と次の瞬間さっと手が、躍り出す。
「こ、これではいかがですの」
予期したように、女持ち小型拳銃の銃口が!
が、彼女の方が、もっと素早かった。
「いきますのよ、奥様、プスッと! 少しでもオカシナ真似をなさると」
夫人の胴に突きつけた銃口が、コチコチと相手の身体を刳る。
「もっと手を挙げて! ほら、もっと上へ挙げて! もう少し……ほら、もう少し上へ!」
隙を見て、ガーンと砕けんばかり、拳銃で相手の銃持つ手を殴りつけた。
「呀っ!」
と辟易ぐ拍子に、ズドンと一発! 夫人の銃弾が背後の扉に逸て、濛々と白煙が立ち込める。床に転がった拳銃を、素早く靴で払い退ける。