Japanische Klassiker mit Furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme
「老人の屍体でしょう……?」
「そうです、そうです、もう七十幾つとも思われる……」
よく御存知です! といわんばかりに、探偵が眼を瞠る。
「前額を割られて、床下に埋めてあったんですよ」
床下というのは、例の仕事場になっている、地下の密室であろう。そんなことは聞かなくても、もうわかっている。殺されているのは、四、五日前にこの邸へ入ったきり、姿を見せぬとエッベから知らせのあった、あの元傅育官の老人であろう。殿下の手紙を読んだ今、一切は明白である、連絡者でも何でもない、昔の縁故を辿って殿下と伯爵の両方へ出入りして、この傅育官こそが殿下の動静を筒抜けに伯爵に通謀していたのであろう。
いつか倶楽部で逢った時、亜爾然丁の娘のところへ行くといっていたのは真っ赤な偽りで、伯爵と一緒にモンテヴィデオへでも逃亡するつもりであったろう。そして分け前か何かのことで、伯爵との間に争いを生じて、ついに伯爵のために殺されたのであろう。そんなことよりもこの手紙の方が、よっぽど重大である。手紙を眺めながら相変らず嬢は、凝然として突っ立っていた。
全丁抹憧れの人
言々血を吐く手紙というのはこれを指すのであろう。