Japanische Klassiker mit Furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme
向うも私なぞは眼中にありはしなかったから擦れ違いざまに日本の外交員でも来たかと言わんばっかりの、ジロリと傲岸な横ざまの一瞥をくれながら出て行ったが、日本人タチバナ氏の方も別段将来英国大使館と御懇意に願おうとは思わなかったから、反っくり返って絨緞磨きの靴で闊歩しながら、中へはいって行った。が、一歩中へはいって眼を廻したことには、私は再び繰り返すが男色もよか稚児サンもあったものかというのであった。実に大変な人と友達になってしまったと今更ながら当惑せざるを得なかった。というのは、それが非公式ながらも英国大使館員を引見されるための王族の服装なのであったろう。畳数にして八畳ばかりの控えの間をぶっ通したその向うの部屋の、一番奥まったところに今椅子を離れて私の方ににこにこと笑みを送っていられる太子の姿というものは、兼々写真で見ていたとおり眼醒めんばかりの薄黄色の、膝まで垂れる絹の上衣を纏うて、膝下で括った袴を着けていられた。そして靴を純印度式のモージャディというのを穿かれ、しかも昨夜の頭布の正面にはこれも兼ねて写真で見るとおりのコロンギという、鳥の羽を飾った五彩赫々たる宝石の鏤められた王家の紋章が輝き、太子の服の襟から釦ことごとく、ただ瓔珞のごとき宝玉で、燦々として帳を引いた部屋の中に、私は綺羅眼も射らんばかりの古代