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Japanische Klassiker mit Furigana

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ウニデスちょうりゅうのかなた

橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇

橘 外男

Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme

Aozora Bunko

あれには懲りたからネ――人間なぞがノコノコ出掛けて行ってはたして尊大倨傲な大使館の英人連中が私を太子に逢わせてくれるだろうかという懸念であった。逢わせてくれなくてもそれが私の面子にどれほど影響するという問題ではなかったが、こうやって心配し切っている人々を眺めていると、なんぼ吹けば飛ぶような私でもそうそう二度も三度も頼まれ甲斐のないことばかりしでかしてくるのは、つくづく厭だったからネ。引き受けたからにはせめて引き受け甲斐のあるようなことも一度くらいはでかしたいと思ったのであった。

しかも考えようによってはすでに大使館は何事かを企図して印度人たちの騒ぎも眼中に入れずに彼らの太子を抑留している以上、私なぞがヒョコヒョコと訪ねて行くことは役に立たないばかりでなくかえって、逆に、物事を悪化させてこれ以上の紛擾を惹き起すことになりはせぬかとさえ危ぶまれる。国際間の動きなぞというものは微妙な摩擦一つで思いもよらぬ方角へすっ飛んでしまうことがよくあるということは私も兼々聞いていたから、橘外男氏事件で日英戦争勃発せり! なんてことになってくるとやり切れんからネ。今度こそは三池信託へ行くのとは違ってよほど慎重にしないと飛んだことになるぞと私は思ったのであった。