Japanische Klassiker mit Furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme
しかし、そこの扉の陰に、彫刻の陰に、鳴りを潜めて凝乎と我々の動きを注目しているこの都会の住民の、なんという雅やかさ! なんという気高さなのであろう! 男たちは老いも若きも、子供たちもみんなさっきの老人と少年のような長い上衣を緩やかに着け、素足にサンダルを穿いていた。眼は碧く、髪は亜麻色金髪をして、鼻は隆らかに、我々欧州人と寸分の変りもない容貌をしているのであった。ある者は怒りを含んだように、ある者は軽蔑を湛えているかのように、またある者は好奇の心を一杯に現して、しかも寛闊な外衣の下から盛り上っている隆々たる筋肉の見事さ、背丈の高さ! まったく希臘彫刻さながらの気高い姿をしていた。女たちはまた淡紅やピンク、薄紫、純白、色とりどりの柔らかな、肌も露な、羅衣を纏うて、やはり素足にサンダルを穿いて、裳裾は長く地に曳いていた。しかも同じく豊麗な四肢、背丈の高い艶やかな曲線を羅衣の下からくっきりと現して、ある者は涼しげな眸に羞恥を含んで、ある者は美しい怒りを額に現して、またある者は今にもにいっと微笑まんばかりに愛らしい口許を綻ばせて、この不意の闖入者を好奇の心一杯で瞶めているのであった。