Japanische Klassiker mit Furigana
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ほうそうやわ
法窓夜話
穂積 陳重
Lesen Sie 法窓夜話 (ほうそうやわ) von 穂積 陳重 (ほづみのぶしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.325 Zeichen · 264 Bildschirme
と丁寧に言上した。親王はこの諫を耳にも掛けず、自ら被告の手を執ってこれを連れ去ろうとせられたから、ガスコインはこれを制止し、大喝一声、親王に向って退廷を命じた。親王はこれを聴いて烈火の如く怒り、剣の柄に手を掛けて驀然判事席に駆け寄り、あわや判事に打ち懸らんず気色に見えた。判事総長は泰然自若、皇太子に向って励声一番した。「殿下、本官は今皇帝陛下の御座を占めつつあることを御記憶あらせられよ。皇帝陛下は実に殿下の父君にしてまた君主にておわします。故に殿下は二重に服従の義務を負い給うものではありませぬか。本官は今陛下の名をもって殿下にこの不法なる暴行を禁じ、且つ将来殿下の臣民たるべき者に対して法律遵奉の模範を殿下自ら御示しあらんことを勧告いたします。殿下は既に法廷侮辱の罪を犯されたのであります。故に本官はこれに対して殿下を王座裁判所の獄に禁錮し、もって皇帝陛下の勅命を待たんとするものでございます。」
この儼然犯すべからざる法官の態度に打たれて、さすがの親王もしばらくの間は茫然として佇立しておられたが、忽ち悟るところあるが如く、手に持った剣を抛ち、法官に一礼の後ち、踵を回らして自ら裁判所の拘留室へ赴かれた。