Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
その爆弾様のものの上に、なにかしきりに動いているものがあった。それは、俵のような形をしていた。うす桃色の光が、そこのところだけ影になる。つまり俵の影絵を見ているような工合だった。
「な、なんだろう、あれは……」
千二は、鉄管からはい出した。とたんに、なにかの毒気にあたったかのように、胸がむかむかして来た。
「あっ、苦しい」
彼は、また鉄管の中に、はいこんだ。すると、とたんに、気分はもとのようにすうっと晴れやかになった。
「どうも、へんだ。鉄管から頭を出すと、気分が悪くなる。これは一体どういうわけだろう」
でも、千二は、そのまま鉄管の中にひっこんではおられなかった。どうしても、あの怪しい物の正体を見とどけるのだ。
千二は、鉄管のかげにいると、気分が一向悪くならないのに気がついたので、こんどは用心して、鉄管の隙間から、目だけ出したが、果して思った通り、気分の方は大丈夫であった。
「うむ、あの怪物体から、何か気分を悪くするような毒気を出しているのにちがいない」
千二は大きくうなずいたが、そのとき、また意外な光景にぶつかった。
もう千二は、一生けんめいである。