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Japanische Klassiker mit Furigana

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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme

Aozora Bunko

火星人の帝都侵入のことは、いち早く放送されもし、新聞でも注意するように大々的に書きたてたが、不幸にも、帝都の市民の多くは、そんなばかばかしいことがあるものかと、信じなかった。だから、火星人の人間狩は、案外うまくいったようである。

こんなこともあった。

或るお嬢さんが、駅の裏手のさびしいところで、立木を背にして、誰かを待っていた。すると、いつの間にか、その後へ、例の長マントの火星人が三人あらわれた。

あたりは大変さびしかったので、待っている人のことで、心をうばわれていたこのお嬢さんだったが、きりきり、きったん、きったんと言う機械的な音が、じぶんの後に聞えたので、はっと気がついて振向いた。

「あれっ」

お嬢さんは、とたんに悲鳴を上げた。そうでもあろう。同じ服装の三人の長マントの男が、すぐ自分の後に立っていたのだから。

お嬢さんの悲鳴は、一ぺんきりで終った。それとともに、お嬢さんの姿は、かき消すようになくなっていた。

お嬢さんの悲鳴は、かなり大きかったので、駅の建物から若い駅員が走り出た。そうして声のした方を、きょろきょろと見廻した。しかし、そこには女の姿はなかった。