Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
そうだ、それに違いない。人間と同じ恰好をしていたので、今まで、人間のように思って話をしてきた。しかし火星のボートの中にいて、いばっているからには、やはり火星の生物に違いない。しかし、それにしては、日本語がこんなにうまいのは、どうしたということであろう。
「お、おれのことかね」
と、その大男は、またどぎまぎしているようだったが、やがて蜘蛛のように肩を張ると、
「お、おれは人間さ。お前と同じ人間なんだよ。ほら、よくごらん。人間と同じ顔をしているだろう。話だって、よくわかるだろう。火星の生物じゃないさ。だから、おれをこわがることはない。仲好くしようや」
と、そのきみのわるい大男は言うのであった。とんでもないことだと、千二は心の中で思ったが、口に出しては、この大男をおこらせるだろうと思って、やめた。
「おじさんは、ほんとうに人間ですか」
「そ、それにちがいない。なぜ、そんなくだらんことを聞くのか」
「でも、変ですね。火星のボートの中に、地球の人間が一しょにいるなんて」
千二は、生まれつき胆はふとい方だった。始めは、びっくりして、すこし、あわてていたが、だんだん気が落ちついて来た。