Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme

Aozora Bunko

「べつに、変なことはない。まあ、そんなことはどうでもいいじゃないか。おれのたのみを聞いてくれれば、たくさんお礼をするよ」

「さっきから、たのみがあると言っているのは、どんなことですか」

こんなきみのわるい男にたのまれる用事なら、どうせ、ろくなことではあるまい。

「なあに、ちょっとした買物があるんだ。くすりを買いたいんだ。それについていってもらいたい」

「えっ、くすりの買物? どこへ買いにいくのですか」

「どこでも近いところがいい。たくさんくすりを売っているところがいいのだが、東京までいった方がいいだろうね」

「東京? へえ、東京ですか。ははあ、すると、僕たちは、また地球にまいもどるのですか」

「ふふん、それはまあ、なんとでも考えるさ。とにかく東京までいこうじゃないか。今すぐお前を元気にしてやるから、待っていろ。元気にしてやらないと、途中で歩けなくなっては困るからね」

大男は、向こうへいこうとする。それを見て千二は、うしろから呼びかけた。

「おじさん、ちょっと待ってください。おじさんの名前は、なんというのですか」

「おれの名前か。それは――」

と、かの大男は、背中を見せたまま、だまって立っていた。