Japanische Klassiker mit Furigana
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いなかきょうし
田舎教師 他一編
田山 花袋
Lesen Sie 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) von 田山 花袋 (たやまかたい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.097 Zeichen · 312 Bildschirme
草深き里に一人住み、一人自から高うせんに如かじ。かくては意気なしと友の笑はんも知らねど、とてもかからねばならぬわが世の運命、それに逆はん勇なきにはさらさらあらねど、二十余年めぐみ深き母の歎きに、ままよ二年三年はかくてありともくやしからじと思へばこそよ。さてかく行かんとする今年の日記よ、言はじ、ただ世にかしこかれよ、ただ平和なれよ。終にただ無言なれよ。
□恋は遂に苦しきもの、われ今またこれを捨つるもくやしからじ。加藤のそれ、かれの心事、懐に剣をかくすを知らぬにあらねど、争はんはさすがにうしろめたく、さらばとてかれもまたかかる人とは思ひ捨てんこそ世にかしこかるべし。
□今日始めて熊谷の小畑に手紙出す。
二日。
昨夜鈴木にて一夜幼き昔を語りあかす。
□ああわれをして少年少女を愛せしめよ。またもかくての世に神は幸を幼きものにのみ下したまへり、ああわれをして幼きものを愛せしめよ。
□ Art ! それやなんなるぞ、とてもあさましき恋に争はんとにはあらじと思へば、時にいふがごとき冷静も乱れんも知れじを、ああなどて好ましからぬ思ひの添ふぞ、はかなきことなるかな。ああ終に終にかくてかかるなり。