Japanische Klassiker mit Furigana
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いなかきょうし
田舎教師 他一編
田山 花袋
Lesen Sie 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) von 田山 花袋 (たやまかたい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.097 Zeichen · 312 Bildschirme
こう言って通った。父親は今朝猫の額のような畠の角で、霜解けの土をザクザク踏みながら、白い手を泥だらけにして、しきりに何かしていたが、やがてようやく芽を出し始めた福寿草を鉢に植えて床の間に飾った。朝日の影が薄く障子にさした。親子は三人楽しそうに並んで雑煮を祝った。
清三の日記は次のごとく書かれた。
明治三十七年
一月一日――新しき生命と革新とを与ふべく、新しく苦心と成功と喜びと悲しみとをくだすべく新年は来たれり。若き新年は向上の好機なり。願はくば清く楽しき生活をいとなましめよ。
△「新年を床の青磁の花瓶に母が好みの蔓梅もどき」△小畑に手紙出す、これより勉強して二年三年ののち、検定試験を受けんとす、科目は植物に志す由言ひやる。△風邪心地やうやくすぐれたれば、明日あたりは野外写生せんとて画板など繕ふ。
二日――「たたずの門」のあたりに写生すべき所ありたれど、風吹きて終日寒ければやむ。△きく子が数へし玄米一合の粒数七二五六。
三日――昨夜入浴せしため感冒ふたたびもとにもどる。△休暇中に野外写生の望み絶ゆ。
四日――万朝報の米調べ発表。玄米一升七三二五〇粒。△今年は倹約せんと思ふ。