Japanische Klassiker mit Furigana
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いなかきょうし
田舎教師 他一編
田山 花袋
Lesen Sie 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) von 田山 花袋 (たやまかたい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.097 Zeichen · 312 Bildschirme
君の顔が白くはっきりときわだっていたのが今でも見える」こう言って清三の顔を見て、「夜、寝られないかえ?」
「どうも寝られんで困る」
「やはり神経衰弱だねえ」
土曜日は半日授業があった。荻生さんは朝早く雨をついて帰った。小畑は校長や清三の授業ぶりを参観したり、教員室で関さんの集めた標本を見たり、時間ごとに教員につれられてぞろぞろと教場から出て来る生徒の群れを見たりしていた。女教員は黄いろい声を立てて生徒を叱った。竹藪の中には椿が紅く咲いて、その縁にある盛りをすぎた梅の花は雨にぬれて泣くように見えた。清三は袴をはいて、やせはてた体と蒼白い顔とを教室の卓の前に浮き出すように見せて、高等二年生に地理を教えていた。午後からは、二人はまた宿直室で話した。三時には馬車が喇叭を鳴らして羽生から来たが、御者は今朝荻生さんに頼んでやった豚肉の新聞包みを小使部屋にほうり込むようにして置いて行った。包みの中には葱と手紙とが添えてあった。手紙には明日午後から羽生に来い。待っている! と書いてあった。
雨は終日やまなかった。硬い田舎の豚肉も二人を淡く酔わせるには十分であった。二人は高等師範のことやら、旧友のことやら、戦争のことやらをあかず語った。