Japanische Klassiker mit Furigana
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わたしのこうりしょうどう
私の小売商道
相馬 愛蔵
Lesen Sie 私の小売商道 (わたしのこうりしょうどう) von 相馬 愛蔵 (そうまあいぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.396 Zeichen · 312 Bildschirme
たいがい現金の方が多いものだ。「器械の方ですといくらいくらですが、現金ではこれだけです」と報告して来る。私は報告されるままに、多い場合も少ない場合も受取っていた。ところがある日知人を訪ね、お互いに仕事の上の話で、私が仕事というものは、万全を期してやっても、それが万点の成績を持つというわけにはなかなか行かないものだといって、金銭登録器の記録の現金とがなかなか合いにくいことを話すと、その家の金銭登録器も毎日ちょうど私の方のと同じくらい記録するのであったが、知人は「そんなことはない、うちでは日に何千万の出入りがあっても、器械の記録と実際と違うなんてそんなことは断じてない」という。しかし私は店の会計係を信じているので「違うこともある」と主張した。すると奥さんが妙な顔をして「そう言われればおかしいことがあった」といって次のことを話し出した。奥さんがある日外出するので、店の会計係に懐中の五円紙弊を一枚出して両替させた。あとで気がついて見ると銀貨は六円になっていた。これはわるいことをしたさぞ勘定が合わなくて困ることだろう。と奥さんは心配したが、その日のうちには通じる機会もなくて翌日になった。