Japanische Klassiker mit Furigana
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えんむすび
縁結び
泉 鏡花
Lesen Sie 縁結び (えんむすび) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.536 Zeichen · 33 Bildschirme
がかかったと見るや、こらえずさっと降出したのに、ざっと一濡れ。石段を駆けて上って、境内にちらほらとある、青梅の中を、裳はらはらでお君が潜って。
さてこの額堂へ入って、一息ついたのである。
「暮れるには間があるだろうが、暗くなったもんだから、ここを一番と威すんだ。悪い梟さ。この森にゃ昔からたくさん居る。良い月夜なんぞに来ると、身体が蒼い後光がさすように薄ぼんやりした態で、樹の間にむらむら居る。
それをまた、腕白の強がりが、よく賭博なんぞして、わざとここまで来たもんだからね。梟は仔細ないが、弱るのはこの額堂にゃ、古から評判の、鬼、」
「ええ、」
とまた擦寄った。謙造は昔懐しさと、お伽話でもする気とで、うっかり言ったが、なるほどこれは、と心着いて、急いで言い続けて、
「鬼の額だよ、額が上っているんだよ。」
「どこにでございます。」
と何にか押向けられたように顔を向ける。
「何、何でもない、ただ絵なんだけれど、小児の時は恐かったよ、見ない方がよかろう。はははは、そうか、見ないとなお恐しい、気が済まない、とあとへ残るか、それその額さ。」
と指したのは、蜘蛛の囲の間にかかって、一面漆を塗ったように古い額の、胡粉が白くくっきりと残った、目隈の蒼ずんだ中に、一双虎のごとき眼の光、凸に爛々たる、一体の般若、被の外へ躍出でて、虚空へ