Japanische Klassiker mit Furigana
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びしょうじょいちばんのり
美少女一番乗り
山本 周五郎
Lesen Sie 美少女一番乗り (びしょうじょいちばんのり) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 73.583 Zeichen · 149 Bildschirme
力まかせに四つ五つなぐった時、
「慶太郎、何をいたす!」
大声にいいながら与右衛門が近寄って来た。
榊原与右衛門はこの三河国嵩山城で、「一本榊」と異名を取った旗頭である。智勇兼備の武士で、城代松平兵部の右腕といわれる人だった。慶太郎はその一人息子で、これはまたひどくわがままな乱暴者である。そしていつもそのわがままのお相手をするのが金之助であった。――金之助は与右衛門の郎党の子で、慶太郎と同じ年の十五歳であるが、数年前に父が死んでから、病身の母をまもって孝養怠らぬおとなしい性質の少年だった。
おとなしいからよけいにわがままのお相手を申しつけられるのであろう、今も槍の稽古をするからというので、具足を着せられて庭隅へ立たせられ、慶太郎の槍の稽古台になっていたのだ。
「なぜ人をなぐったりする」
与右衛門は近寄って来て叱りつけた。
「いつも乱暴をしてならんと申し聞かしてあるのに、なぜいうことをきかないのだ」
「金之助が悪いからです」
慶太郎は頬をふくらせて、
「槍の稽古をするからちゃんと立っていろというのに、私が突いて行ったらわざと体をかわしてころばしたんです」
「何をいうか、槍の稽古をするなら互いに槍を持って立合わなければならぬ。