Japanische Klassiker mit Furigana
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びしょうじょいちばんのり
美少女一番乗り
山本 周五郎
Lesen Sie 美少女一番乗り (びしょうじょいちばんのり) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 73.583 Zeichen · 149 Bildschirme
「お待ちしておりますわ」
小平太はそれで帰って行った。
母は始終の様子を黙って聞いていた、数馬が闇討ちにされたらしいという事は、もう小平太から聞いていた、しかしその悲しみよりも、千草の雄々しい態度を見た安堵の方が大きかった。
「おまえも数馬は死んでいるとお思いか」
「悲しいけれどそうとしか思えませぬ、そして今はお兄さまの事より、もっともっと大変な事が起こっているのです、――母さま、千草はいま謹慎を申し渡されて参りました」
「おまえが、謹慎?」
「これにはわけがありますの、でもどうぞ何もお訊き下さいますな、やがて何もかもお話し申す時が参りますから」
千草の顔には、十五歳の乙女に似合わぬはげしい決意がひらめいていた。
それからちょうど三日目の夜の事である。
閉門と同様で、お小屋の表を閉めてある千草の家の裏手から、そっと小平太が訪ねて来た。――着物も少し乱れ、息を喘がせている。
「どうなさいました、小平太さま」
「数馬の死体を、――みつけました」
「お兄さまの死体……」
さすがに千草は足が戦いた。
「御分家の中屋敷に隠してあったのです、溜池で斬って駕籠で運んで行ったのだそうで、その駕籠を担いだ陸尺から訊き出したのです、――敵は荒川大蔵、木下市之丞と申す奴、それに瀬越六兵衛の三名」