Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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びしょうじょいちばんのり

美少女一番乗り

山本 周五郎

Lesen Sie 美少女一番乗り (びしょうじょいちばんのり) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 73.583 Zeichen · 149 Bildschirme

Aozora Bunko

鬼が哭くとはこういう声であろうか、亡霊が哭くとはこうであろうか、聞く者の骨に沁み透り、血を凍らせるような無気味さ、……お通は怖ろしさの余り、危うく叫び声をあげようとした。するとその時、仁王像が歔欷きの中から、

「越前は馬鹿だ」

と言い始めた。「……町奉行の癖に、世間の大事も知らぬ馬鹿者だ、通油町の骨董商、和泉屋治兵衛の娘お通というのは、親を水牢の中へ押籠め、死にかかっているのに助けようともせぬ極悪非道の不孝者だ」

――まあ※(感嘆符二つ、1-8-75)

お通は意外な言葉に仰天した。自分が父を水牢の中へ押籠め、殺そうとしている大悪人とは?……仁王像はなおも続けた、「番頭も手代もみんな手伝っている、早くお縄に掛けて調べないと、治兵衛は娘の手に掛かって殺されてしまうぞ。こんな大悪事を知らぬ越前は天下の馬鹿者だ、そう言われても仕方がないであろう、どうだ越前」

「黙れ木像!」

越前守は大声で叫んだ。

「たとえどのような事があろうと、奉行職に向かって悪口するとは無礼至極、その方から先に取調べる、――それ、仁王像を召捕れ」

「は、――」

と言ったが、捕方役人もいささか面喰らって、いくらなんでも山門の仁王様を召捕るなんて前代未聞の事だ、本当かしら……と迷っていると越前守は声を怒らせて、