Japanische Klassiker mit Furigana
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びしょうじょいちばんのり
美少女一番乗り
山本 周五郎
Lesen Sie 美少女一番乗り (びしょうじょいちばんのり) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 73.583 Zeichen · 149 Bildschirme
「ええ何を躊躇致す、越前の申し附けじゃ、縄打って引立てい」
「は、――御用だ、神妙に致せ」
神妙に致せと言ったところで相手が木像だから張合いがない、垣を破って踏込むと、本当に仁王様へ縄を掛けてしまった、――まさにこれこそ「大捕物」であろう。
お通は珍しい事の成行きに、自分の事も忘れて茫然と小陰から見まもっていたが、越前守一行が、仁王像を車へつけて運び去ると、はじめて我に返ってほっと吐息をついた、――そのとたん、後ろから肩を叩きながら、
「あうあう、あう」
と言う者があった。
「あっ※(感嘆符二つ、1-8-75)」
跳び上がるほど驚いて振返ると、そこに清吉がにやにや笑いながら立っている。
「まあ清吉じゃないの?」
「あう、うう、あう」
白痴ながらお通の身を案じて来たものか、しきりに家の方を指さしながら、廻らぬ舌をもぐもぐさせている。
「ああ迎えに来てくれたのね、有難うよ、いまあの仁王様があたしの悪口を言ったの、でも大岡様に召捕られて行ったわ」
「あう、ふふふ、おお」
「可哀そうに、何を言ってもわからないのね、さ、早く帰りましょう」
お通は優しく清吉の手を握った。
七