Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ききがきしょう

聞書抄

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 聞書抄 (ききがきしょう) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.821 Zeichen · 210 Bildschirme

Aozora Bunko

のでした。そうするうちに、或る晩のこと、あまり久しくなりましたから、さすがに家が案ぜられて帰って来てみますと、妻なる女が袂をとらえてさめ/″\と泣きながら云いますのに、そなたは何と云う恨めしい人だ、つれない人だ、夫婦の仲がうまく行かないのは世にありがちのことだから、そうならそうで私もあきらめようがある、もう縁がつき、心が変ったと云うのだったら、なんと慕い悲しんだところで無駄でしょうから、どうぞ直ぐにも暇をください、こうして女の身一つで捨てゝおかれてはとても佗びしくてたまりませんし、それに、正月も近くなるのに、幼い者どもを何とか扶持してやらなければなりません、そなたは所領があるのでもなければ、あきないも、農作もなさらず、たゞ一圓に人の物を取っていらしったのが、今はそれさえも叶わなくなったのに、子供の行末も考えては下さらず、家を外にしていらっしゃると云うのは、きっと私が厭になったからなのでしょう、それも仕方がありませんけれども、子供の渇え死ぬのをほうって置く法がありましょうか、此の二三日は家じゅうの重宝も盡きてしまい、あの幼い