Japanische Klassiker mit Furigana
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だっせんむすこ
脱線息子
佐々木 邦
Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme
「活溌で好いじゃありませんか。スカートにしても年々短くなるばかりですよ」
「俺はそれが第一気に入らない」
と父親は主張したが、これは至極道理だった。スカートを短くすればそれ丈け羅紗が節約される。然るに西川さんは銀座の羅紗問屋である。
海水浴場から宿までは目と鼻の間だ。
「未だ余っ程ある?」
と母親が訊いた時、
「彼処です」
と新太郎君は脱兎の如く駈けだして、部屋へ飛び込む早々周囲を片付け始めた。両親が来るとは思わなかったから、見せたくないものも取り散らしてあった。続いて寛一君も手伝って、
「さあ、何うぞ」
と漸くお客さまを迎える仕度が出来た。
「裸体で『何うぞ』があるものかね。着物をお着かえなさいよ。慌てゝいるんだね」
と母親が窘めた。
「つい忘れました」
と二人は早速着替えた。
「八畳か? ナカ/\好い部屋だ。縁側がついているから広く使える」
と父親はその縁側近くの涼しそうなところに座を占めた。
「未だ新らしいのね」
と母親も気に入ったようだった。
「こんなところは一寸ありませんよ」
と新太郎君は寛一君と共にかしこまっている。
「離れもあるんだね? これは大分手広いようだ」