Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lesen Sie 花と龍 (はなとりゅう) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 410.131 Zeichen · 824 Bildschirme

Aozora Bunko

マンは、けろりとした顔で、「あたしも、逢うたわ」

「へえエ、……それで?」

「それで、というのは?」

「わからんなあ」

「わからんのは、こっちよ。兄さん、なにをいおうとしなさっとるの?」

「焼き餅、焼かんのけえ?」

「なんで?」

「亭主が、若い美人の芸者と仲ようしとるのが、お前、なんともないのか?」

「なんともないわ」

「お前、前に――女房以外に、女を作るような亭主は、承知でけん。……って、口癖のように、いうとったじゃないか」

「なに、いうてなさるの? そんな狭い料簡じゃけ、兄さん、いつまでも、うだつが上らんのよ。あたしのその考え、今でも同じよ。変っては居らんわ。でも、うちの人が別に、あたし以外に女を作ったわけでもなんでもないじゃないの。芸者と二人で歩いたって、それが、なによ。男商売は、交際が大切よ。そうすれば、料理屋に行くことだって、遊廓に流れこむことだってあるわ。それを、いちいち、いい立てたり、女と一緒にいたくらいで、神経を尖らしたりしとったら、仕事師の女房は勤まらんわよ。あたし、うちの人、信用しとるけん、どんな女の渦の中に居っても、大丈夫。あたし以外に、女作ることなんて、絶対にない」