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Japanische Klassiker mit Furigana

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はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lesen Sie 花と龍 (はなとりゅう) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 410.131 Zeichen · 824 Bildschirme

Aozora Bunko

「金さんが惚れんでも、女の方から惚れたら、どうする? だいぶん、惚れ手が多いちゅう話じゃが……」

「おお、うれし。そんなに、女から惚れられる亭主を持って、幸福やわ。女から、洟も引っかけられんような男が、どうなるものですか。……ウフフ、兄さんたら、自分が女から惚れられたことないもんで、自分が焼き餅焼いとるのね。きっと、そうよ」

「ふウン、見あげたもんじゃのう。うちのチエとお前とを、つきまぜたら、ちょうど、ええな。女房の奴、もう、子供が五人も出来とるとに、まだ、くだらん悋気ばかりして困る。お前は、いつも、おれがチヱを苛めるようにばっかりいうけんど、あいつが、根も葉もないことに、焼き餅焼くもんじゃけ、いつでも、大喧嘩になるんじゃ。金さんが羨しいわい」

三年前、門司の浜尾組時代には、谷口林助の方が、玉井金五郎よりは、はるかに先輩であった。そして、新米の金五郎からぐんぐん追い抜かれるのを、嫉ましい感情で眺めながら、妹のマンに、金五郎の悪口をいったこともあるのだが、今は、その金五郎とは義兄弟となり、幕下となっている。しかし、それは自分に力がないとあきらめて、妹婿に仕える気持ではいるけれども、やはり、なにかと、反撥するものが出て来ることはおさえがたいのだった。