Japanische Klassiker mit Furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lesen Sie 花と龍 (はなとりゅう) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 410.131 Zeichen · 824 Bildschirme
と彫ってある。両端に、一個ずつ嵌めこまれた大きな骰子には、どちらも、六の目が正面に出ている。上部には、「おでん・すし・割烹」。角助を殺した松川源十の店だ。刑を終えて、監獄を出て来ると、金五郎は資金をあたえて、おでん屋を開業させた。はじめは小さかったが、思いの外、繁昌して、すこしずつ大きくなった。寿司もはじめ、二階には小座敷もしつらえて、小料理屋風になっている。
「看板の字は、オヤジが書いて下さい」
源十が懇願するので、金五郎が、例の肉太字で、書いてやったのである。板は、廃船になった玉井組の小伝馬船の底板を使った。マンが、夫婦喧嘩をして、広島に逃げ帰ったとき、「六ゾロの源」は、女仲仕のジュンを、女中に雇って来たことがある。そのジュンと夫婦になって、もう子供が四人ある。
「こりゃあ、玉井の旦那、お揃いで……」
そういって、にこにこ顔で迎えたのは、胡蝶屋豆八であった。
「豆八ッあん、よう、ここで逢うなあ」
「ようじゃありまッせんばい。旦那が来るころと、網張って、待っとったとですよ」
「なんか、用じゃったな?」
「大きな大事の起ったけん……」
「またかね。豆八ッあんの大きな大事は、聞き倦いたよ。