Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lesen Sie 花と龍 (はなとりゅう) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 410.131 Zeichen · 824 Bildschirme
しっかりしなさい」
光三は、どんと、妹の肩をたたいておいて、小走りに、階段を降って行った。
力のない姿で、のれんをくぐると、藤間いせが、
「光丸さん、気分でも悪いの?」
「いいえ、別に……」
「そんなら、すぐに、……」
「はい」
清元「夕立」を踊る相手の妻太郎と、稽古台に上った。妻太郎が男役、光丸は御殿女中、一本の蛇の目傘の中に、二人は入る。地唄に、三味がまじって、踊りはじめたが、心に憂悶のある光丸は、幾度も手をまちがえて、師匠から、はげしく叱された。
……掟きびしき白玉の
露にも濡れしことはなく……
すこしずつ、調子に乗る。
蛭子神社の大鳥居の前で、瞑目して、勿体らしく、柏手をポンポン打っていた胡蝶屋豆八は、後から、軽く背中をたたかれた。
頓狂に、ふりかえった。仏頂面で、
「なんじゃ、光三さんか。びっくりしたよ。折角の願かけが、中途半端になるやないか」
「殊勝らしい顔して、なんの願、かけとるの?」
「あたりまえのことを訊きなさんな。このごろ、「チーハー」以外に、神さんに頼みごとがあろうかい」
「豆八ッあんは、なに買うたの?」
「いわれん、いわれん」
「あたしの、今日、当てんと承知せんぞ。