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Japanische Klassiker mit Furigana

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はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lesen Sie 花と龍 (はなとりゅう) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 410.131 Zeichen · 824 Bildschirme

Aozora Bunko

なけなしの小遣い、髪結い賃まではたいて、張ったとに」

「そんなこた、わしゃ知らん。あんたも、しっかり、神さんに頼んどくが、ええわ」

憎たらしく、赤んべえをしてみせて、豆八が行きかけたとき、絵馬堂のかげから、

「豆八、ちょっと待て」

その声といっしょに、一人の男が、躍りだして来た。

豆八は、バネ仕掛のように、剽軽な恰好で、飛びあがって、

「こりゃあ、栗田の親分さんですか。今日はようおどかされる日やなあ。心臓がてんてこ舞いしましたよ」

「そして、大きな大事、ちゅうのか。お前のいうこた、わかっちょる。仰山たらしいことばっかりぬかして、大体、人を舐めくさっちょるわい」

「とんでもない。泣く子も黙るという、栗田の親分さんを、どげして舐めまっしょうかい」

「それが、舐めちょるちゅうんじゃ。豆八、貴様、のぼせあがっちょると、碌なこたないど」

「まるで、ものがいわれりゃせん……親分さん、なんか御用でしたか? 早よ、聞かせて下さい。わたしゃ忙しいけ」

「淫売芸者と、チャラチャラ、馬鹿話しよって、忙しいが聞いてあきれらあ」

「あたし、失礼するわ」

つんとして、光三が行きかけると、

「こら、女、動くな。