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Japanische Klassiker mit Furigana

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はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lesen Sie 花と龍 (はなとりゅう) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 410.131 Zeichen · 824 Bildschirme

Aozora Bunko

明治建築の名残りをとどめている「石炭商組合」の事務所は、そこから、一町とは離れていない。これらの建築の間を、このごろは、連日、あわただしげに、多くの人々が右往左往し、殺気に似たものがただよっていた。

「この争議はどうなるとじゃ?」

「石炭商が強硬で、てんで、話にならんらしいわい」

「資本家は、おれたちゴンゾが乾干しになろうが、のたれ死にしようが、なんとも思わんのよ。痛うも、痒うもねえとじゃ」

「人間と思うちょらん」

大籠、モッコ、ロープ、バイスケ、などの置いてある、石炭でよごれた岸壁附近で、沖仲仕たちは、三々五々、しきりと、評定をする。そして、どこの組でも、最後になると、申しあわせたように、

「友田喜造じゃ。あいつが、ほんとうのおれたちの敵じゃ」

という、歯を噛む呟きに落ちつくのが、常であった。

労働組合では、書記長の勝則が、同志たちと、謄写版刷りの「組合ニュース」や、ビラなどを次々に作って、仲仕たちの闘志をあおることに努力していた。しかし、その団結は、いつでも、共働組の一角からくずれてしまう。

「お父さん、どうも、共働組の仲仕は――労働組合に入ると、命がないぞ。