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Japanische Klassiker mit Furigana

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くしんのがくゆう

苦心の学友

佐々木 邦

Lesen Sie 苦心の学友 (くしんのがくゆう) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.732 Zeichen · 332 Bildschirme

Aozora Bunko

晋の予譲です。やはり忠臣の亀鑑です」

「むずかしいです。人物画は写真がなければできません」

と照正様はもてあました。

「なるほど。少しむりでしょうな」

「先生のお書斎にはやはり静物が向きます」

「お台所のお写生でございますか?」

「台所ってこともありませんけれど」

「花鳥はいかがでございましょう?」

「草花ですか?」

「西洋草花よりも梅に鶯というような意味のあるものが結構でございます」

と安斉先生は日本画の頭でゆくから、むりな注文ばかりする。

「むずかしいです」

「いけませんかな」

「先生」

「なんでございますか?」

「先生を写生したしましょうか?」

「なるほど」

「先生のお顔は静物や草花よりも描きよいです」

「なぜですか?」

「特徴があります」

「それでは一つお願い申しあげましょうか?」

「承知いたしました。明日あたりからとりかかりましょう」

と照正様はひきうけた。

安斉先生はつぎに正三君の部屋をのぞいて、

「ここはきれいにかたづいている。感心な子だ」

と口の中でいった。

「照彦様もきれいにしていられる。内藤が手つだったのだろう。感心な子だ」

とまた正三君をほめた。もっとも二人は空気銃を持って裏のお山へいっていた。