Japanische Klassiker mit Furigana
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くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
Lesen Sie 苦心の学友 (くしんのがくゆう) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.732 Zeichen · 332 Bildschirme
「賛成」
と尾沢生が叫んだ。
「僕もむろん賛成だけれど、見まわしたところ、そんな度胸のある人間はいないようだぜ」
と横田生も予定の行動だった。
「戸川君、きみ、どうだ」
「菊池君」
「もう時間がないだろう?」
「あるよ」
「…………」
「内山君」
と尾沢生は順々にきく。
「僕は……ゴホン」
と内山君は咳をした。
「なんだい?」
「ゴホン」
「きみはランニングが速いから」
「かぜをひいているよ」
「そんなことはかまわない」
「今日はだめだ」
「なぜ?」
「ゴホンゴホンゴホン」
「あれ、いってしまやがった。たちまわりがうまいや。ねえ、花岡君」
と尾沢生は照彦様の顔を見つめた。
「…………」
「花岡君、きみはこの頃柔道を習っているってね?」
「うむ」
「強くなったろう?」
「だめだよ。内藤にかなわない」
「内藤君は強いよ。なにをやってもきみとはダンチだっていっている」
「それほどでもないよ」
「相撲もダンチ、柔道もダンチ、ランニングもダンチだそうだ」
「冗談いっちゃいけないよ」
「いや、僕はすっかりきいたよ」
「だれに?」
「内藤君に」
「うそばかり」
「ほんとうだよ。暮れにきみのところで試胆会ってのをやったろう?」