Japanische Klassiker mit Furigana
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くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
Lesen Sie 苦心の学友 (くしんのがくゆう) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.732 Zeichen · 332 Bildschirme
とおっしゃる。しかし学期半ばになると、
「若様がた、学期は中頃が一番大切でございますぞ。山なら頂上に達した時です。登るおりは気がはっていますから、案外にけがあやまちがありません。ようやく登りつめて、やれ安心と思った時がかえって危険でございます。高いだけに落ちるとひどい。唯今はちょうど学期半ば、ごゆだんがあってはなりませんぞ」
とおっしゃる。それから学期末にかかると、
「若様がた、学期はおわりが一番大切でございますぞ。これは試験があるのでおわかりでしょう。おわりを全うしなければ、今までのご勉強がお役に立ちません。学期末になまけてわるい成績をとるものは、それ、『百日薪を積み、一日にしてこれを焼く。百日これを労し一日にしてこれを失う』と申して、世上の物笑いになりますぞ」
とおっしゃる。要するにいつでも一番大切なのだ。学期中は初めも中頃もおわりも一様に勉強しなければならないから苦しい。
最近、安斉先生がかぜをひいて三日休んだ時、学習室はややくつろいだ。
「先生はよほどおわるいとみえる。明日おいでにならないようだと困るな」
と照正様が心配そうな顔をした。
「ご老体ですから肺炎をおこすかもしれませんよ。