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Japanische Klassiker mit Furigana

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くしんのがくゆう

苦心の学友

佐々木 邦

Lesen Sie 苦心の学友 (くしんのがくゆう) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.732 Zeichen · 332 Bildschirme

Aozora Bunko

わけはない。お茶の子だ」

「それじゃきみたちは僕の家へ来てたいじしてくれるか?」

「いいとも」

「今日くるか?」

「ゆこう」

とすぐに約束が成立した。

華族様の若様はとにかく、民間に育ったいたずらっ子なら、中学校へはいるまでに蜂の巣の一つや二つはかならず取っている。高谷君も細井君もそれだった。蜂について特別の研究がつんでいるのではない。はだかと口笛のことは年よりからきいた理論の受け売りで、まだ実地に応用していない。ちょっと法螺をふいたのだった。このゆえにその日放課後、番町の花岡家へたちよって林の中の蜂の巣に見参した時、

「これは大きい」

といって首をかしげた。何十ぴきとなく守っているばかりか、あっちこっちにブンブンと雄飛しているから、とてもはだかになる勇気は出ない。物おきの軒先なぞにぶらさがっているのとはけたが違う。

「僕と内藤君がここで口笛をふきながら、きみたちの制服を持っていてやる」

と照彦様はそんなことにとんちゃくなかった。

「花岡さん、ほんとうに取ってもしかられやしないのかい?」

と高谷君はいまさら念をおした。

「大丈夫だよ」

「しかし惜しいなあ、こんな大きいのはめずらしいぞ」