Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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たでくうむし

蓼喰う虫

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 蓼喰う虫 (たでくうむし) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 110.066 Zeichen · 216 Bildschirme

Aozora Bunko

汽車より速いと云うくらいで、あれを運動させるには自転車へ乗って引っ張るのが一番いいんだ。何しろ競馬に出る犬だから」

「競馬じゃあないでしょ、競犬でしょ小父さん」

「やられたね、一本」

「けれどあの犬、ディステムパアは済んでるかしら?」

「済んでるよ勿論、もうあの犬は一年と七箇月になるんだ。―――それよりあれをどうして家へ連れて行くかが問題だな、大阪まで汽車で、それから自動車ででも行くか」

「そんなことをしないだって阪急は平気なんですよ。ちょっと頭から風呂敷か何か被せてやれば、人間と一緒に乗せてくれるんです」

「へえ、そりゃハイカラだなあ、日本にもそんな電車があるのか」

「日本だって馬鹿に出来ないでしょう、どうだす、小父さん?」

「そうだっか」

「おかしいや、小父さんの大阪弁は。それじゃアクセントが違ってらあ」

「弘の奴は大阪弁がうまくなっちゃって困るんだよ、学校と家とで使い分けをやるんだから、―――」

「そらなあ、僕かって標準語使え云うたら使わんことないけど、学校やったら誰かってみんな大阪弁ばっかりやさかい………」

「弘」

と、要は図に乗ってしゃべりつづけようとする子供を制した。