Japanische Klassiker mit Furigana
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たでくうむし
蓼喰う虫
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 蓼喰う虫 (たでくうむし) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 110.066 Zeichen · 216 Bildschirme
「あはははは」
「あはははは」
「考えたねえ、鱧とは。―――成る程鱧の感じだよ。リンディー、お前は鱧だとよ」
「鱧のお蔭で小父さんの方は助かったらしいね」
要が小声で交ぜっ返した。
「だけど、顔の長いところはピオニーもリンディーもよく似ているのね」
「コリーとグレイハウンドとは顔も体つきも大体同じものなんだ。ただコリーの方は散毛でグレイハウンドの方は短毛なんだ。犬の智識のない人にちょっと説明しておきますがね」
「喉はどうなの?」
「喉の話はもう止めます、あまり愉快な発見でなかったから」
「こうして二匹が石段の下に並んでいるところは三越のようね」
「三越にこんなものがあるんですか、お母さん」
「困るなあ、君は。江戸っ児の癖に東京の三越を知らないなんて。それだから大阪弁がうまい訳だよ」
「だって小父さん、東京にいたのは僕が六つの時ですもの」
「へえ、もうそうなるかねえ、早いもんだね。それきり君は東京へ行かないのか」
「ええ。行きたいんだけれど、いつもお父さん一人だけで、お母さんと僕はおいてき堀なんです」
「小父さんと一緒に行かないか、ちょうど学校はお休みだし、………三越を見せてやるぜ」