Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
Lesen Sie 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.569 Zeichen · 336 Bildschirme
野を越え山を越えて進みました。しまいには、人里遠く離れた深山に迷い込んでしまいました。それでもハムーチャは後に引返しませんでした。木や草の実を食ったり、谷川の水を飲んだりして、進んで行きました。獅子の森や、毒蛇の谷や、鷲の山や、いろんな恐ろしい所を通りぬけました。次には闇の森がひかえていました。鼻をつままれてもわからないほどまっ暗な森でした。次には怪物の洞穴がありました。見ただけでもぞっとするような恐ろしい怪物が、幾つもの洞穴の中に唸っていました。次には火の砂漠がありました。広々とした砂漠に一面に火が燃え立っていました。ハムーチャは眼をつぶって、一生懸命に駆けぬけました。火の砂漠を駆けぬけた時には、もう眼がくらみ息がつまって、地面に倒れたまま、気を失ってしまいました。
しばらくたつと、「ハムーチャ、ハムーチャ」と呼ぶような声がしましたので、彼ははっと眼を開きました。見れば、白木造りのささやかな家の中に自分は寝ているのでした。枕もとには一人の気高い人が座っていました。まっ白な服装をし、頭に白布を巻いた、年齢のほどはわからない人でした。ハムーチャが眼を開いたのを見て、静かに微笑んで言いました。