Japanische Klassiker mit Furigana
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めいしんとしゅうきょう
迷信と宗教
井上 円了
Lesen Sie 迷信と宗教 (めいしんとしゅうきょう) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 151.147 Zeichen · 298 Bildschirme
肥後の不知火、越中の蜃気楼なども、民間にていろいろ妄説を付会しているが、これという害もなければ利もない。先年、余が肥前の島原に滞在せしとき、不知火の期節で、人に誘われて夜半過ぎに海岸へ出でて、天明まで海上を望んで見たが、その夜は不知火の現出がなかった。この地方にてはおもしろ半分に見に出かけるが、別に恐ろしいとも怖いとも思わぬ。また、越中の魚津は蜃気楼の名所にて、毎年四、五月ごろに現出するそうだが、古来、蛤が気を吹き出すのであるなどの迷信あれども、別に災難が起こるとか、飢饉の前兆などと申すものもなく、無事平穏である。
信州上田町に山口の一つ火と称するものがある。毎夜十一時過ぎに、山口村の方角に当たって一つの火の玉が現れる。これを狐狸か天狗の所為のごとく思っておれども、格別恐怖心を起こすでもない。また、各地方にある狐火のごときも、毎年期節を定めて現出する所にては、これを見ても平気である。右らはみな、無害無利の迷信と申さねばならぬ。
岡山市中の妖怪にアズキアライと名づくるものがある。深夜にアズキを洗うがごとき響きを聞くのだが、これを妖怪の所為と申している。