Japanische Klassiker mit Furigana
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めいしんとしゅうきょう
迷信と宗教
井上 円了
Lesen Sie 迷信と宗教 (めいしんとしゅうきょう) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 151.147 Zeichen · 298 Bildschirme
その他、ヤソ教には関係のないことで、しかも一般に避け嫌う迷信がある。例えば、食卓の上に塩をこぼすを不吉とし、ガラス窓の中より新月を望むを不吉とし、朝起きて上靴の右と左とを間違えてはくを不吉とするの類が多々ある。これと同時に、吉兆として喜ぶ迷信もすくなくない。例えば、路上にて落ちたる蹄鉄を拾うのを吉事とし、これを持ち帰って大切に保存しておく。それゆえに西洋人の居宅には、ときどき室の入口やストーブの上などに、蹄鉄を掲げて置くのを見る。この類の迷信中、最も福運があるとして喜ばれるのは、出産のときに、赤子の頭が薄い膜にて包まれて生まるる場合である。その子には将来非常の福が来ると信ぜられている。余が先年、アイルランドのベルファスト市にて新教の牧師の家に寄留したときに、その家の娘が膜に包まれて生まれた福人の自慢話を聞かされたことがある。その由来は、第一世ナポレオンが、この吉相をもって生まれてきたりしより起こった迷信であると伝えている。また、この膜そのものがいろいろのマジナイの効力があるとて、高く売ることができるそうだ。
かくのごとく西洋にも種々の迷信があり、また、その迷信が宗教中にも混じているけれど、これを東洋に比するに大なる相違がある。