Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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てっとうのかいじん

鉄塔の怪人/海底の魔術師

江戸川 乱歩

Lesen Sie 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 160.770 Zeichen · 322 Bildschirme

Aozora Bunko

これが、それなのかとおもうと、ちょっと、のぞいてみたいような気もするのです。そこで、おもいきって、五つならんでいる丸い穴のひとつに、目をあててのぞいてみました。

小林君は、あっとおどろきました。じいさんがいったとおり、レンズのはたらきで、箱の中には、まるで、ほんとうのけしきのように、ひろびろとした、山や森がひろがっていたからです。

飛行機にのって、大きな山を、上のほうから、ながめているようなけしきでした。たぶん、オモチャの木なのでしょう。それが何百本も森のようにかたまっていて、ほんとうの深山を見ているようです。

そのふかい森の中に、黒いたてものが立っています。西洋のお城のような、まるい塔のあるたてものです。それが、ぜんぶ鉄でできているように、まっ黒なのです。そのお城も、紙か、うすい鉄板でつくった、オモチャなのでしょうが、レンズのかげんで、まるで、ほんとうのお城のように見えるのです。

「よく見なさい。きみはいま、日本のどこかにある山の中を、のぞいているんだよ。鉄の城が見えるだろう。これも、ほんとうに、その山の中にあるのだ。ほーら、どうだね。ふしぎなことが、おこってきただろう。