Japanische Klassiker mit Furigana
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あおべかにっき
青べか日記
山本 周五郎
Lesen Sie 青べか日記 (あおべかにっき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.334 Zeichen · 76 Bildschirme
何も別に考えなかった。夕景に沖の方へ行ってスケッチした。「長」は予の生活の唯一の慰みになって了った、愛す可き子供よ。(一二、一四)
朝来雨。非常に寒く、ペンが何度も凍えた。手から落ちた。午後は「長」と遊んだ。夜高梨を訪い、柱時計の修繕を手伝った。「うらしま」三枚書いたのみ。家娘、婢、卑劣の極、うとましく、触るるも嫌悪を催す。昼飯の時に焼いた干物を食膳の上へじかに抛り出されたには驚いた。未だ寒い。えびになって寝るとしよう。(一二、一五)
雨が降りひどく寒いので今日は東京へ行かなかった。
一昨日博文館を訪ねた。井口が親切を尽して呉れた。感謝している。昨日は「ヒ」と「タ」とに会った、酒を呑んだ。今日は「浦島」の幕を下ろした。祝いに一人で盃をあげた。夕景に沖の方を散歩し、養魚場の長い突堤を一周した、スケッチを一枚した、荒涼とした枯野に、黄昏の北風が走っていた。沖の弁天には、茶屋女らしいのが三人、参詣していた。十万坪の蘆の中では、「浜猫」がにゃあにゃあと鳴いては飛んでいた、厭な感のする鳥である。鷺も飛んでいた。(一二、二〇)
胃弱が起った。運動不足と酒と脂肪分が祟ったものだろう。