Japanische Klassiker mit Furigana
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こうやひじり
高野聖
泉 鏡花
Lesen Sie 高野聖 (こうやひじり) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.025 Zeichen · 71 Bildschirme
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(崖の水までちょいと。)
(若い坊様連れて川へ落っこちさっしゃるな、おらここに眼張って待っとるに、)と横様に縁にのさり。
(貴僧、あんなことを申しますよ。)と顔を見て微笑んだ。
(一人で参りましょう、)と傍へ退くと、親仁はくっくっと笑って、
(はははは、さあ、早くいってござらっせえ。)
(おじ様、今日はお前、珍しいお客がお二方ござんした、こういう時はあとからまた見えようも知れません、次郎さんばかりでは来た者が弱んなさろう、私が帰るまでそこに休んでいておくれでないか。)
(いいともの。)といいかけて、親仁は少年の傍へにじり寄って、鉄挺を見たような拳で、背中をどんとくらわした、白痴の腹はだぶりとして、べそをかくような口つきで、にやりと笑う。
私はぞっとして面を背けたが、婦人は何気ない体であった。
親仁は大口を開いて、
(留守におらがこの亭主を盗むぞよ。)
(はい、ならば手柄でござんす、さあ、貴僧参りましょうか。)
背後から親仁が見るように思ったが、導かるるままに壁について、かの紫陽花のある方ではない。
やがて背戸と思う処で左に馬小屋を見た、ことことという音は羽目を蹴るのであろう、もうその辺から薄暗くなって来る。