Japanische Klassiker mit Furigana
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まほうにんぎょう
魔法人形/サーカスの怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 魔法人形/サーカスの怪人 (まほうにんぎょう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 148.224 Zeichen · 297 Bildschirme
「しかし、念のために、金庫のダイヤルの暗号をかえておこう。そうすれば、おまえとわしのほかには、だれもこの金庫を開くことができないのだからね。」
神山さんは、そういって、しばらく考えていましたが、
「そうだ、サナエという暗号にかえよう。これなら、むすめの名だから、わしもおまえも、わすれるはずがないからね。」
といって、皮箱のふたをしめ、それを金庫の中にもどし、とびらを閉めると、ダイヤルをまわして暗号をかえるのでした。そのとき、障子の外で、かすかなもの音がしましたが、神山さんたちは、すこしもそれに気づかなかったのです。
障子の外には、ユリ子人形が立ちぎきをしていました。
ああ、やっぱりユリ子人形は生きていたのです。あれほどしらべても人形としか見えなかったのに、またしても人形部屋をぬけ出して、こんな遠い部屋まで立ちぎきにやってきたのです。
それはまだお昼まえでしたが、進一君とサナエちゃんは学校へいっていますし、女中さんたちは、台所やせんたく場にいて、広い家の中が、からっぽになっていたのです。
ユリ子人形は立ちぎきをしてしまうと、だれに気づかれる心配もなく、人形部屋へもどることができました。