Japanische Klassiker mit Furigana
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まじゅつし
魔術師
江戸川 乱歩
Lesen Sie 魔術師 (まじゅつし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.264 Zeichen · 280 Bildschirme
「何だって? 僕が毎日手紙を上げたって? そんな筈はないよ。兄きや妹のことで、手紙どころではなかったのだからね」
洋子が変なことを云ったので、二郎はびっくりして聞返した。
「でも、ちゃんとあなたの名前でお手紙が来ているのですもの」
「じゃ、どんなことが書いてあった? 僕は全く覚えがないんだ」
「それが分らないの。二郎さん、しらばくれているんでしょ。暗号の手紙なんか書いて置いて」
「暗号?」二郎は何かしらハッとした。「暗号って、どんな?」
「まだ、あんなこと云っていらっしゃるわ。文句もなんにもなくて、ただ数字が書いてある切りなんですもの。暗号じゃなくって」
「エ、エ、数字だって? 数字だって?」
「エエ、五から始まって、一日に一つずつ減って行くの、四、三、二、一、という具合に」
二郎はそれを聞くと、真青になって、思わず立上った。
「洋ちゃん、それ本当かい。オイ、大変だぜ。その手紙は、福田の叔父さんを殺した、あの賊が書いたのだ。兄貴も妹も、同じ手でやられたのだ」
「マア!」と云った切り洋子は真青になった。
「で、『一』という手紙はいつ受取ったの。若しや……」
「エエ昨日ですわ。