Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
おうごんひょう
黄金豹/妖人ゴング
江戸川 乱歩
Lesen Sie 黄金豹/妖人ゴング (おうごんひょう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 153.404 Zeichen · 307 Bildschirme
実物の千倍の手が、つかみかかっているのです。そして、あのぶきみな悪魔の笑い声は、まだつづいていました。空から、ふってくるように、ウワン、ウワンと、なりひびいているのです。
三人が、むこうがわに、たどりついたときには、もうそのへんは、黒山の人だかりでした。そして、いつのまにか、銀行の壁はまっ暗になっていました。悪魔のかげも、サーチライトの光も消えてしまっていたのです。
井上君たちは、人をおしわけて、たおれているマユミさんに近づき、井上君のおとうさんが、そのからだをだき起こしました。
「しっかりしてください。どこか、けがをしたんですか。」
すると、マユミさんが目をあけて、夢からさめたようにあたりを見まわしましたが、井上君とノロちゃんに気がつくと、
「あらっ、少年探偵団のかたね。」
とうれしそうにいうのでした。
「けがはないのですか?」
「ええ、べつに、けがはしていません。でも、わたし、夢を見たのでしょうか。恐ろしいものが、あの壁に……。」
「夢ではありません。ぼくたちも見たんです。大きな顔のかげでしょう。もう消えてしまいましたよ。」
「ええ、あれを見たひょうしに、つまずいてたおれたのですが、そのまま、なにかにおさえつけられているような気がして、起きられなかったのです。