Japanische Klassiker mit Furigana
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おうごんひょう
黄金豹/妖人ゴング
江戸川 乱歩
Lesen Sie 黄金豹/妖人ゴング (おうごんひょう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 153.404 Zeichen · 307 Bildschirme
」
「わたしは、いちじは、鬼検事というあだなをつけられていたほどで、悪いやつには、ようしゃなく、びしびしやるほうでしたから、犯罪者には、ずいぶん、うらまれているわけです。しかし、それはみんなむこうが悪いからで、こんな復讐をうけるおぼえはないのですが……。」
「でも、犯罪者というやつは、じぶんの悪いのは棚にあげておいて、検事さんを、うらむことがよくあるものです。なにか、重い罪をおかしたもので、このごろ、刑務所を出たものとか、または、脱獄したものとか、そういう、お心あたりはありませんか。」
「それなら、たいして多くはありません。まあこんな連中ですね。」
花崎さんは、テーブルのうえにあったメモの紙に、五―六人の名を書いて、明智に出してみせました。
明智は、その人名を、じっと見ていましたが、ある名まえを、指でおさえて、
「これです!」
と、低いけれども力のこもった声で、いいました。
「えっ? そいつが、あのゴングですって?」
「そうです。こいつでなければ、妖人ゴングにばけることはできません。こいつならば、じつに恐ろしいあいてです。」
明智はそういって、じっと、花崎さんの顔を見つめました。