Japanische Klassiker mit Furigana
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おうごんひょう
黄金豹/妖人ゴング
江戸川 乱歩
Lesen Sie 黄金豹/妖人ゴング (おうごんひょう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 153.404 Zeichen · 307 Bildschirme
園田さんのやしきから、五、六百メートルはなれた町に、一けんの大きなお湯やがありました。そこに、高い煙突がそびえているのですが、その煙突の鉄ばしごを、金色の怪物がよじ登っているのです。しかし、夜ふけのことですから、まだ、それに、気がつきません。
町の電灯が、一つ一つ、消えていくにしたがって、月の光は、いよいよ、そのかがやきをまし、家々の屋根は、雪でもふったように白く光っています。その白い屋根を目の下に見て、黄金豹は、煙突のはしごを、いちだん、いちだん、ゆうゆうとして、登っていくのです。
その近くの、一けんのうちの二階の窓から、ひとりの少女が、のぞいていました。この少女は、夜なかに目をさまして、あまり月が明るいので、カーテンをひらいて、ガラス窓のそとをながめたのです。
すると、すぐむこうのお湯やの煙突を、金色の大きなものが、登っているのが目につきました。それは、じつにふしぎなけしきでした。まっ白な月の光のなかを、金色の動物が、高い煙突へ、よじ登っているのです。少女は、「夢を見ているのかしら。」と思いました。
しかし、夢ではありません。たしかに、じぶんはおきているのです。