Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
なにがわたしをこうさせたか
何が私をこうさせたか
金子 ふみ子
Lee 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) de 金子 ふみ子 (かねこふみこ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 191.571 caracteres · 383 pantallas
縁起でもない、おかげで俺はすっかり負けてしまった、覚えてろ!」
父はもう片足の下駄を手に取っていた。そしてそれで母を撲りつけた。その上、母の胸倉を掴んで、崖下に衝き落すと母を脅かした。夜だから見えないが、昼間はよくわかる、あの、灌木や荊が搦み合って繁っている高い崖下へである。
弟は驚いて母の背中で泣きわめいた。私はおろおろしながら二人の周囲を廻ったり、父の袖を引いて止めたりしたが、そのうちふと、そこから半町ばかり下の路傍の木戸の長屋に小山という父の友人のいることを憶い出した。おいおい泣きながら私はその家へ駈け込んだ。
「やっぱりそうだったのか……」とその家の主人は、食べかけていた夕飯の箸を投り出して飛んで来てくれた。
私立学校へ通い始めて間もなく盆が来た。おっ師匠さんは子供に、白砂糖を二斤中元に持って来いと言いつけた。恐らくこれがおっ師匠さんの受ける唯一の報酬だったのだろう。けれど私にはそれができなかった。生活の不如意のためでもあったろうが、家のごたごたは私の学校のことなどにかまってくれる余裕を与えなかったためでもあろう。とにかくそんなわけで私は、片仮名の二、三十も覚えたか覚えないうちに、もうその学校からさえ遠ざからなければならなかった。