Clásicos japoneses con furigana
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なにがわたしをこうさせたか
何が私をこうさせたか
金子 ふみ子
Lee 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) de 金子 ふみ子 (かねこふみこ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 191.571 caracteres · 383 pantallas
若主人は別にこれという特徴を持たぬ平凡なそして品行方正な男であったが、奥さんはなかなかの器量よしであった。夫婦仲も決してわるい方ではなく、むしろ並以上の睦さであった。
が、姑と嫁との間は余り面白くないらしく、嫁はいつもおどおどと小さくなっていた。それを夫が、陰になり日和になりして庇っているのは誰の眼にもわかった。で、大奥さんはいつも、それが気に喰わぬといった風にぶつぶつと言っていたが、時にはじっと長火鉢の上におっかぶさったまま、ヒステリカルに泣いたりなんかしていた。
弟の銀ちゃんは二十四、五だったが、家じゅうで一番几帳面なしかしけちな男だった。まだ独身で、家でぶらぶらしていたが、人のいないところでは嫂に抱きついたりキスをしたりして、小心な奥さんを困らしていた。妻にはどうしても嫂以上の美人を貰うのだと言って、まだいつ、誰を、という当もないのに、女持ちの雨傘を買って来たり金縁の小型の名刺にただ「仲木」とだけ刷らしたのを、用箪笥の抽斗に蔵い込んでおいては楽しんでいた。
末の伸ちゃんは神田の私立中学に通っていたが、兄達とはちょっと毛色の違った男であった。