Clásicos japoneses con furigana
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ばいりせんせいぎょうじょうき
梅里先生行状記
吉川 英治
Lee 梅里先生行状記 (ばいりせんせいぎょうじょうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 209.260 caracteres · 418 pantallas
「ありがたい思し召。剣持与平どのからうけたまわりました。御意のほど、伝えてあげたら、あのお方も、どんなにお歓びかとぞんじます」
「彼女は……もう幾歳になったかのう」
「五十六、七かと思いますが」
「よい婆だの。子は大勢か」
「お子にはご運がなく、二十歳ばかりのお娘御と、まだ前髪の少年と、おふたりしかございません」
「彼女が、わしの側へ仕えておったのは、わしが二十四、五の頃じゃった。もう四十年近いむかしとなる。……さすがの美人もさだめし変ったことであろう」
「ところで。――ようやくこんどはおゆるしを賜わりましたが、いつごろ雪乃さまとお会いくださいましょうか」
「――左様」
と、すこし案じて、
「早いがよかろうな」
「もとよりお早いに越したことはございません。何せい、雪乃さまのほうでは、二十年やら三十年やら、実に長いあいだを、じっと、おゆるしのあるまでお待ちになっていたことでございますから」
「あさってはどうじゃ、早すぎるか」
「結構でございましょう」
「黄昏から伴れ参るがよい。ちょうどその夜は、例の汁講で、西山の隠宅に、講中の侍どもが打集うことになっておる」
「それはお賑やかなことで、よい機に相違ございませんが、お年は老っても女は女、それに……それにまた……お目通りする事がらが事がらでもございますゆえ、いかがなものかと存じますが」