Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

ばいりせんせいぎょうじょうき

梅里先生行状記

吉川 英治

Lee 梅里先生行状記 (ばいりせんせいぎょうじょうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 209.260 caracteres · 418 pantallas

Aozora Bunko

二十一

――汝の眼は、主君を見るに、なべて世にうとく、甘言によくうごき、下情には暗く、人の肺腑を視るにはその明なきものと、一様に心得おるらしい。――それがそちの敏才と悪能をして、飽くまで大胆にさせた根柢のものであろうが」

と、睨めすえた。

しかし紋太夫は、耳も貸さぬ勢いで、すぐ抗弁をつづけた。

「何とて、ご隠居さまをば、凡眼などと見奉り横着を仕りましょうや。幼年よりお側に仕えたれよりは」

「多言は無用」

と、一圧して、

「とまれその方が、わが寛仁に甘え、すこしも改悛の色なく、将軍の寵に驕るさる人物とこころを協せ、二奸一体となって、不逞な謀みをつづけ参ったことはいいのがれあるまいが」

「な、なにを、証拠」

「さこそ――」と、苦笑をゆがめ、

「おおかた、証拠よばわりなど為しつらめと、それはここに握って申すことじゃ。まず、この箇条箇条の罪状について、遂一言い開きあるか」

と、ふくさを膝に解き、さきに認めておいた十数箇条をつきつけて詰問した。

紋太夫はそれを、板敷のうえに展げ、両手をついたまま読み下していたが、そのうちに、恐れ入るかと思いのほか、傲然、胸を正して弁舌をふるい出した。